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[PTA]野球班

2022/10/17

 7月初旬、取材のため第2グラウンドを訪れました。その日は、夏の大会を翌週に控え、最後の調整のための練習試合が行われており、多くの保護者が応援に駆けつけていました。
 学校創立と同時に創班された野球班には、伝統と革新が共存しています。
 真っ白なユニフォームは創班以来続いているそうです。受け継ぐ伝統について、班員たちに尋ねると、「自分がこうしたいではなく、膳所高校の野球班に相応しいか」「高校野球がどう見られているか。応援してもらえるような行動を目指している」と答えてくれました。そして、先輩から受け継いだ「粘り強さ」「集中力を持続させること」「ビハインドでも可能性を追い求める」という姿勢を、後輩にも引き継いでいきたいと話してくれました。ただ単に伝統を守るのではなく、守るべき理由も後輩に伝えたいという強い想いが伝わってきました。
 一方、2018年から活動するデータ班の存在は革新です。当初2名だった班員も現在は13名です。週末は他校の試合に行き、データを蓄積し、対戦相手の分析をします。班長は、「積み上げたデータを思う存分使って、勝利をつかんでほしい」と話してくれました。
 野球班を支えるのは、伝統や革新だけではありません。黒土の第2グラウンドにはスタンドやスコアボードまで揃い、雨天練習場は打撃練習のほか、投球練習も可能な大きさです。取材日は、夏の大会を目前とする班員たちのために、野球班保護者会による壮行会が行われました。全員がひたむきな姿で取り組んできたからこそ、周りの人々から応援されているのだろうと、改めて感じました。
 チームは、主将を軸に1つになっており、ポジション毎にチーフを据えています。主将は、「一部の人間が動くチームではなく、全員で動けるチームを目指してきました。周りの力を借りて取り組んできました。自分を周りが支えてくれている。心から感謝を伝えたい」と話してくれました。日々の練習メニューも、主将と各チーフで考え取り組むことで、より全員野球が追求されてきたのでしょう。清水監督に伺うと、「班員は自分で考えて行動できる。野球のみならず、卒業後も自分たちで課題を考えていく力を養ってほしい」と想いを込めて話してくださいました。
 翌週の夏の大会は、惜しくも一回戦突破は叶いませんでした。しかし、攻守交替でベンチへ戻ってくる際のハイタッチは最後まで高く、試合終了の合図で丁寧にまっすぐ整列する姿は清々しく、班員たちが目指す姿そのものでした。
 取材を通じて一番印象に残ったことは、取材した全ての班員が口にした「感謝」です。伝えたい人は、「お母さん」「両親」「監督」と即答していたことを、ここで伝えたいと思います。
 自ら動き、時には意見をぶつけ合い、班員それぞれに多様な目標がある。
 勝利が唯一の目標ではなく、その先にも目標がある。
 野球班には、今後の成長と、大きな可能性が秘められていると感じました。

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