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[PTA]班活動におじゃましますー華道班ー

2018/11/22

華道班

 梅雨の初めの小雨降る放課後、華道班にお邪魔しました。華道班は、毎週水曜日に家庭科室で活動しており、班員の数は3年生が2名、2年生が5名、そして1年生が5名の計12名です。顧問の先生のほか、華道池坊より2名の講師の先生にご指導いただいています。

稽古している教室に入ってまず目に入ったのが、個性豊かな水盤と、熱心に議論する班員の姿でした。ホワイトボードには、自由花:リアトリス・カーネーション・ソリダコ・ドラセナと、生花:ガマ・ウイキョウ・トルコキキョウ、とそれぞれに使用する花材の名前が書かれていました。この「生花」とは花器の中に草木のそれぞれの懸命に生きる姿を表そうとする様式で、「自由花」は型のない自由に生ける様式だそうです。「生花」のスタイルに3年生が、「自由花」のスタイルに 1、2年生が取り組んでいました。長さを切り揃えて何度もいろいろな角度から眺めたり、他の班員と相談したり、講師の指導を仰ぎながら丁寧に作品を仕上げる姿が印象的でした。その他、最も古い様式で「立花」というスタイルがあるそうです。経験によって、取り組むスタイルが変わるとは、奥が深いのだなぁとつくづく感じました。
また、同じ花材を使っても、どれ1つとして同じアレンジがないことに驚きました。作品を仕上げている班員に近づくと「この枝はどういう向きで挿すのがいいかな」と、花材を1本ずつ慎重に吟味して生ける位置を決めているのがわかりました。相談された班員は、自分の作品と比べながら「そうだね、この向きかな」と、やはり真剣に相手の花材と向き合っていました。お互いの個性を活かしながらも、仲間と切磋琢磨する姿がとても印象的でした。この日は湖風祭に向けての稽古とのことで、湖風祭への期待が高まりました。

湖風祭では、体育館のステージ上で、限られた時間内にその場で花を生ける「生け花パフォーマンス」を披露してくれました。普段の稽古とは異なり、大勢の生徒たちや保護者らを前にして花を生ける班員の姿には緊張感が漂っていました。また、作品が刻々と変化する様はとても迫力があり、果たしてどんな作品に仕上がるのか片時も目が離せませんでした。教室に展示してある作品も、一点一点個性があり、あらためて、同じ生花でもこれほどまでに異なるスタイルが表現できるということに感心しました。また、35度を超える猛暑日でしたが、華道班の展示のある部屋は、水を張った花器に生けられた作品のせいか、心なしか涼しく感じられるような気がしました。

現在華道班は、2年生が「花の甲子園」に向けた稽古に取り組んでいます。「花の甲子園」とは、池坊いけばなを学ぶ高校生が3人1組で花を生けるコンクールです。2018年度は、8月に関西地区大会が開催され、そこで地区代表に選ばれると、11月にいけばな発祥の地、京都で開催される全国大会に出場することが出来ます。その他にも、班員たちは普段の稽古の成果を発揮させるべく、 秋に開催される「学校華道インターネット花展」へも出展します。
普段何気なく眺めている「生け花」ですが、取材を通して、作品の奥にある班員の「こころ」や「姿勢」まで見ることができたような気がしました。

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