ご　挨　拶

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＰＴＡ会長　　山　田　　量　一

平素より膳所高等学校父母教師の会の活動に多大なるご理解とご協力を賜り、役員を代表しまして厚く御礼申しあげます。今年度のＰＴＡ総会は新型コロナウイルス対策として従来の集会形式ではなくホームページ上での書面審議とさせていただきました。皆さまのご協力のもと、全ての議案についてご承認いただきましたこと、改めまして感謝申しあげます。

本会独自の活動としましては、昨年に引き続いて通学時の安全対策、夏の熱中症対策に加え、視聴覚室整備支援やその他の新しい課題について学校と連携を取りながら子どもたちが充実した学校生活を送れるよう取り組んでまいります。引き続き皆様のご支援とご指導をお願い申しあげます。
「滉瀁の湖 日に映えて 霊峰青し 比良比叡」

野球班が選抜高校野球大会の出場を果たし、琵琶湖の壮大な景色を謳う本校校歌が満員の甲子園スタンドに響きわたったのは２０１８年の春、本校創立１２０周年を迎えた記念すべき年の出来事でした。あれからわずか二年。２０２０年は誰も想像していなかった春を迎えました。

新型コロナウイルスの影響で学校や私達を取り巻く環境は一変しました。学校は休校となり桜の開花とともに迎えるはずだった子どもたちのそれぞれの春が奪われました。一年生には念願の新しい生活が始まる希望の春、二年生には本校の中核として飛躍を胸に秘める春、そして三年生には高校生活の集大成に向け決意を新たにする春。　班活動では主要大会が中止や規模縮小に追い込まれ文武両道で努力してきた本校生は大きな目標を失いました。

しかしコロナ禍では失った事ばかりではありません。これまでの当たり前が当たり前でなくなり、私たちの生活様式や働き方が見直される中で新しい発見もありました。長引く休校は、単に学力をつけるだけではなく人間力を鍛える場としての学校の役割を再認識させてくれました。学校には先生方がいて仲間が集います。厳しい状況の中で例年通りの開催が案じられた湖風祭でしたが、先生方が最後まで子どもたちを信じて寄り添ってくださり、また子どもたち自らも知恵を出し合い創意工夫を重ね、湖風祭を開催する事ができました。従来とは違うウィズコロナ時代の「新しい湖風祭」をやり遂げた経験は子どもたちにとって何ものにも代えがたい財産になったのではないでしょうか？

教育につきましても昨年来の大学入試改革議論に加えＧＩＧＡスクール構想、ＩＣＴ活用、９月入学論争などが連日報道されたことは、私たちに色々なことを考えさせ、変化を加速させるインパクトを与えてくれました。私たちもオンラインでの役員会や委員会に挑戦しましたが、今こそ従来の価値観にとらわれずこの変化をチャンスにすべく「新しい手段」を手に入れたことを前向きに考えていくことが大切だと思います。

今年度も各学年研修会や会員研修会などＰＴＡ行事の開催を予定しておりますがコロナ渦の状況次第で変更や中止を余儀なくされる場合がある点はご理解賜りたくお願いいたします。最後になりましたが皆様とともに、誰も経験した事のない春を過ごした子どもたちを支え、この未曽有の状況を乗り越えていきたいと思いますのでますますのご支援、ご協力をお願い申しあげ、ご挨拶とさせていただきます。