2024/11/18
2024/11/5
2024/8/23
湖風祭を翌日に控えた7月、ギター班の取材に向かいました。班には3年生13人、2年生22人、1年生28人が在籍していて、3年生は湖風祭が最後の活動となります。
まず練習していた生徒たちに話を聞きました。平日の放課後は活動教室が開放されており自由に参加できるため、その気軽さに魅力を感じて他の班と兼班している生徒も多いとのことです。高校からギターを始めた生徒が多いですが、わからないことは先輩がしっかり教えてくれるため安心です。また、ある程度弾けるようになると今はネットで簡単に楽譜が手に入るので、新しい曲を始めやすいそうです。ギター班に入り初めにアコースティックギターを始める生徒が多い中、ギター経験者として、エレキギターの魅力を伝えてくれた生徒がいます。「エレキはソロ演奏も伴奏もできること、また音色を変えられることが面白い。音楽は続けていきたい」と言う彼のギターは隅から隅までピカピカに手入れされていました。
班長にもギターの魅力を聞くと、「1本のギターで和音が作れて音の幅も広く多彩なアレンジが可能。初心者の壁といわれるFコードは、最初は難しいけれど、自転車と同じで一度できるとずっとできるようになる。初心者から上級者まで楽しめる」とわかりやすく説明してくれました。
今では、たくさんの班員が所属していますが、班長が入班した頃、軽音班との統合の話があったそうです。班としての存続の危機をどのように乗り越えたのでしょう。「まず顧問の先生が守ってくれた。それから練習に来たくなる雰囲気作りを考えた。勧誘して入班したら終わりではなく、みんなが入って良かったと楽しく活動できるように最大限の愛を注いでいる」と語った彼女は、その言葉通り、取材が終わると後輩たちの練習を見守り声を掛けて回っていました。
膳所高校の一大イベントである湖風祭は、もちろんギター班にとっても大きな発表の場です。湖風祭当日、中庭で行われる演奏を聴きに行きました。発表の時間が近づき、生徒たちと顧問の先生が準備を始めると、中庭のベンチや教室のベランダは演奏を待ちかねる生徒や保護者でいっぱいになりました。4種類のコードだけで弾けるあいみょんの「マリーゴールド」は、班唯一の課題曲として班員が一番初めにマスターする曲ですが、この曲を3学年みんなで演奏していました。そのギターの音色と声が一体となり、観客からは自然と手拍子が起こり、メロディーに合わせ体を揺らしたり口ずさんだりする姿が見られ、まさに集大成にふさわしいステージとなりました。
「2年前には無かったものなのですが、今は班グッズとしてシャツとギターピックを作りました」と嬉しそうに見せてくれた班長に湖風祭への想いを聞くと「大人数で演奏できる喜びを感じている」と語ってくれました。彼女のギター班への愛はお揃いのピックと共に後輩へ受け継がれ、これからも素晴らしいギターの音色を届けてくれることでしょう。