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[PTA]班訪問:化学班

2023/12/21

 湖風祭を終えて静けさを取り戻したばかりの7月中旬、化学班を訪問しました。化学班は主に月・水・金の週3日、2年生7名、1年生10名(2023年7月現在)で活動を行っています。

  この日の1年生は、白衣に身を包み、実験器具を囲み、膝を突き合わせて話し込んでいました。1年生が取り組んでいるのは、参与の先生が準備された課題「液体X」の解明です。「液体X」には、いくつかの物質が混ぜられています。解明のための実験・検証を通して、実験器具の扱い方、研究方法について学びます。どんな物質の可能性があるか、どの物質は否定されるか、思いついたことを話し合っている班員の表情はキラキラと明るく、「110歩進んだと思ったら100歩戻ってしまった」との言葉とは裏腹に楽しそうな様子が印象的でした。湖風祭では、昨年度から「野生の力」と題した樟脳(天然の防虫剤)を販売しています。正門横のクスノキから樟脳を抽出する過程では実験の基本的な手法を沢山用いるので、こちらも今後は1年生の学びに役立つ伝統活動になりそうです。

 2年生になると、大会に向けて話し合いながら研究テーマを探します。この日も代々先輩たちから譲り受けた先行研究や信頼できるサイトも参考にして、皆でアイディアを出し合っていました。テーマが決まると、まず実験内容を検討して、次に実験と考察を繰り返し、発表にむけて準備を進めます。

 化学変化は、私たちの身の回りでも沢山起こっています。「目に見えないことが起こっている不思議、それを実験という形で見ていくことが化学の面白さだ」と話してくれました。実験では、必ずしも想定した結果が出るとは限りません。しかし、出た結果をまずは事実として一旦受け止め、何故そのような結果になったかを考えて、皆で話し合ってまとめていくことを大切にしているそうです。「仲間と一緒に実験することで、色々な視点から意見を出し合い、自分の意見に共感してもらい、考察が深まっていくこともあります」。仲間と共に取り組めることが班活動の面白さだということがその言葉から強く伝わってきました。「化学の知識が沢山なくても、少しでも面白そう、実験を実際にやってみたいという気持ちがあれば、いつからでも仲間になってほしい」と話してくれました。

 化学班は学年関係なく、気軽に疑問点や意見を出し合える雰囲気ができています。ほとんどの班員が中学までは別の部活動をしていたそうですが、「雑談でも盛り上がり、とても親しみやすい雰囲気」が入班のきっかけになったと多くの班員が話してくれました。また、「話し合いができる関係を作った経験やきちんと伝えることの大切さを知ったことは将来、仕事に就きチームで試行錯誤していくときに活きると思います。技術とその心構えは有意義です」と胸を張って化学班の魅力を伝えてくれました。

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