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主人公は膳所高生~『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社)~

2023/4/15

2023年3月に刊行された一冊の本、その舞台はここ大津、膳所、そして本校です。

 地名や人名、通りや建物、お店、そしてもちろん琵琶湖など…地元ネタあふれるこの小説の主人公は、地元の中学校を経て、膳所高校に入学します。

 そう、こんな人いるよな、話したら面白そう…わかりあえる人がきっといる…。今、多くの人に読まれているのは、私たちがどこかで‘成瀬あかり’に憧れ、探し求めているからかもしれません。本校の図書館に数冊の蔵書がありますが、返却されてはすぐに貸し出される状況です。

 先日、入学式がありました。‘1年3組成瀬さん‘と新学期が始まっています。

 

この小説を書かれた宮島未奈さんからメッセージが届きました。ありがとうございます。本校の校長からの紹介文とともに掲載させて頂きます。

 

『成瀬は天下を取りにいく』著者の宮島未奈です。わたしが高校に通っていたのはもう20年以上前のことなので、現役の高校生にどんなふうに受け止められるか不安でした。膳所高校の皆さんもこの作品を楽しんでくださっていると知り、とてもうれしいです。この作品を書いて以来、丸亀製麺や京阪石坂線で膳所高生を見るたび「成瀬の同級生かな?」と思うようになりました。こんなふうに現実とリンクして楽しめるのが『成瀬は天下を取りにいく』の魅力だと思います。これからも多くの人に読んでいただけると幸いです。

 

 主人公の成瀬あかりは、周囲から「ちょっと変わった人」と思われても、気にせずマイペースを貫いていて、ブレがありません。探究心にあふれ、様々なことに臆せず挑戦していく姿が痛快です。彼女の個性がこの小説の魅力であることはもちろんですが、それにもまして、成瀬と関わる友人たちの存在も大きな要素だと思います。それぞれに彼女の個性を認め、一目置きつつもごく普通に受容し、「なるぴょん」と呼んだりして自然に交友している様子が読後感を心地よいものにしています。いろいろな個性をもった生徒が、伸び伸びと自由に自分らしさを発揮し、互いの良さを認めて尊重し合う。そんな学校が理想であることを再認識するとともに、まさに膳所高校の目指す方向とも一致していると思いました。(校長 冨江 宏)

 ➝『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社特設サイトへ)

 

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