滋賀県立膳所高等学校

2010年09月01日

班活動におじゃまします!①

かるた班訪問記

全国大会ベスト8おめでとうございます!

訪問日:2010年7月18日

100718_carta_01うっとうしい梅雨が明けた翌日,私たちは膳所高かるた班を訪れた。学校の正門を入るとすぐ左手に白い2階建ての建物がある。その2階にある和室が,かるた班の練習拠点だ。その日も,朝から大きな大会を控え,班員は練習に余念がない。
かるた班は,柳澤先生を顧問として,3年生9名,2年生5名,1年生6名(訪問時)の計20名のこぢんまりとした班である。班員のほとんどが,高校から競技かるたを始めたという。張りつめた空気の中での練習の合間には,あちこちで会話が弾み,和気藹々と活動している。このようなかるた班の雰囲気に魅せられ,今年も新入生が入部をした。
100718_carta_02ここで,簡単に競技かるたについて説明をすると,対戦は2人で行い,100枚の札から任意に50枚を選び,それを自己と相手で25枚ずつに分け,相互の陣に並べた後,15分間の記憶時間に入る。そして,いよいよ競技が始まる。勝負は,相手陣の札を取ると,自陣から札を一枚渡し,お手つきをすると相手から札を一枚もらうというルールの中,自陣の札が先になくなれば勝ちというものである。
班員たちは,相手よりも一刻も早く札を取るため,神経を手と耳と目の3点に集中し,時々刻々と変わる決まり字を整理し,送り札や出札の場所の変更にも対応して,わずか0.数秒の差で相手より先に札を払わなければならない。練習方法は,試合形式の実践が主で,その風景を見ていると,まさに,テレビで見たかるたクイーン・名人戦のように,読み手が1, 2音を発するか否かのタイミングで,瞬時にその札に手が伸び,的確に札を払い,気が付けば札が宙を舞っている。その早業は,実に見事なもので,日々の練習により成せる技である。畳の上の格闘技とも言われる所以である。
この時期,班員の体調管理は難しいという。1学期の期末試験を終え,次いで湖風祭,そして,かるた班として最大の大会を迎える。わずか1ヶ月に3つの行事を悔いなくこなさなければならず,当日も体調を崩している生徒がいた。しかし,大会まで時間もなく,ここ一番の頑張りで,練習中にも頻繁に「膳所高ファイト!」,「チャンスを生かしていこう!」と相互に声をかけ合い,みんなでこの苦境を乗り切ろうとしていた。
100718_carta_03競技かるたのメッカといえば,言わずと知れた天智天皇を祭る近江神宮である。これは天智天皇が詠んだ歌が百人一首の1番目の歌であることから,大会もそこで開催される。膳所高校は,そのお膝元に位置し,班員のかるたに向けた不屈の精神は,もしかすると,無意識のうちに地元である膳所高校に課せられた使命感となり,彼らを練習にかき立てているのかもしれない。
班員お揃いの黒のTシャツの背中には,まるで大会への意気込みを表すかのように,大きく力強く「膳所」とプリントされていた。ほんの2時間余りの訪問であったが,彼らの真摯な取り組みと班員相互の連帯感からこの班の魅力を感じ,学校を後にした。