滋賀県立膳所高等学校

2017年03月02日

第65回卒業証書授与式を挙行しました

3月1日(水)本校体育館において第65回卒業証書授与式を挙行しました。

式  辞

冬の寒さもしだいに和らぎ、遠く比良比叡の山並みにも春の息吹が感じられる季節になりました。本日ここに、滋賀県立膳所高等学校第65回卒業証書授与式を挙行できますことは、本校にとって最大の喜びとするところです。
ご来賓の皆様方には、ご多忙の中ご臨席を賜りましたこと、高壇からではございますが衷心より御礼申し上げます。

また、本日ご列席いただきました保護者の皆様、お子様のご卒業まことにおめでとうございます。入学当初の初々しさから、心身ともにたくましく成長された今日の姿をご覧になり、感慨無量のご心境と拝察いたします。お子様が本校に入学されてから今日まで、あらゆる面でお子様を援助し激励してこられ、今日の喜びの日を迎えられましたことを心よりお祝い申し上げますとともに、これまで本校に対しお寄せいただきました、心温まるご協力、ご支援に対しまして、職員を代表し、高いところからではございますが、厚くお礼申し上げます。誠にありがとうございました。

さて、本日めでたく高等学校の全課程を修了し、新しい人生の門出を迎えようとしている432人の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さんは、120年にも及ぼうとする歴史と伝統のあるこの膳所高等学校に入学し、勉学はもちろんのこと、班活動、自主活動に全力で取り組み、自身の向上に懸命に努力され、すばらしい若者に成長されました。本校教職員を代表し、卒業生の皆さんの今日までの研鑽と努力、そして輝かしい足跡を讃えるとともに、皆さんの卒業に対し、心からお祝いを申し上げます。

また、卒業は新たな旅立ちの日でもあります。明日から皆さんはそれぞれの道へ進み、自らの責任で行動していくことになります。その門出に際し私の願いを三つ申し述べます。

第一は、未知のことに挑戦する心を持ち続けて欲しいということであります。
今世界は、そして時代は大きく変化をしています。
情報化やグローバル化などの社会的変化が、加速度的に進展しています。人工知能が多様な判断を行う、身近かな物の動きがインターネットを通して最適化される時代が到来するとの予測がなされています。
そのような時代であるからこそ、人としての感性や思いやり、情熱や感動する心、人と協働する力が極めて重要であります。そうした力をつけるためには、自ら進んで新しいことに挑戦すること、何事も貪欲に吸収すること、探究心や冒険心を持ち続けること、そして自分の頭で考え続けることが必要です。
豊富な知識や多様な経験が、皆さんを大きくし、人としての豊かな心、正しく的確な判断力や行動力を生み出してくれるものと思います。

第二は、一度しかない人生を、価値あるものにしてほしいということであります。
皆さんはこの3年間、日頃の授業はもちろん、班活動、湖風祭、修学旅行、探究活動や大学での特別授業など、様々なことに取り組み、多くの学びを得たこととおもいます。また、良き思い出、素晴らしい仲間や先生方との出会いを得て、大きく成長され、新しい人生の一歩を踏み出すこととなります。
ただ人生の道筋は必ずしも平坦なものではありません。時に悩み、挫折感に襲われることもあるでしょう。そのようなときには、失敗や挫折こそ自らを鍛え成長させる好機だと考え、苦労から逃げない気概あふれる人間へと成長してほしいと願っています。
先日、本校で課題研究発表会が開催されました。制御性T細胞を発見されたことで知られる大阪大学の坂口 志文先生は講演のなかで、研究を始め論文を発表し、取り上げられるのに20年、認められるのに30年を要したと語っておられます。また、研究生活を振り返るなかで、「何事にも時間がかかる。耐える根気が必要。学問に王道はない。焦ってはいけない。」と、本校生徒にメッセージを残されました。一度きりの人生です。だからこそ掛け替えのないものであります。皆さんには若さがあり、未来があり、可能性があります。それぞれ進む道は異なりますが、一度の人生を大切に価値あるものとしてくれることを期待しています。

第三は、人のために、社会のために生きる心を持ち続けてほしいということです。
皆さんが今日の日を迎えられたのは、保護者の皆様はじめ、多くの方々の支えがあったからであります。夢は自分の努力だけで実現することはできません。努力が周りの人々に認められ、自らの思いが受け入れられて、はじめて現実のものとなります。西郷隆盛は、「己を尽くして人を咎めず。我が誠の足らざるを常にたずぬるべし。」と述べています。謙虚な気持ちを忘れず、誠意をもって人に尽くすことこそ、自分が生かされるのだということを忘れないでください。
本校の卒業生は、国内はもとより国際社会の各分野において第一線で活躍し、将来、社会のリーダーとなることが期待されています。自分自身を鍛え、大きな力を得て、その力を自分のためだけではなく、人のため、社会のために尽してください。滋賀を牽引する、日本や世界を牽引するリーダーとして、それぞれが得意とする分野で中心的な役割を果たしてくれることを期待しています。

本校は創立以来、生徒や教職員の研鑽や努力はもとより、同窓会やPTA,地域の方々の多くの温かい励ましとご支援により、今日の膳所高等学校まで成長し、発展することができました。今日から本校は、皆さんの生涯にわたる母校であります。膳所高等学校を心の故郷として、また、本校の卒業生であることに誇りと自信をもって、力強く進んで下さい。

それでは卒業生の皆さん。これから始まる新しい人生の中で、時代を超え先輩から後輩へと受け継がれてきた本校の精神、校訓「『遵義』 誠実な心で、真理と正義を追求し、人類の未来に貢献しよう。『力行(りょつこう)』 自主・自律を尊び、心身を鍛え、高い理想に向かおう。」の精神を胸に強く刻み込み、いかなる困難をも撥ね返し、勇気をもって力強く新しい人生を歩んでください。教職員ならびに在校生一同、桜の開花とともに始まる皆さんの未来に幸多かれと心よりお祈り申し上げ、第65回滋賀県立膳所高等学校卒業証書授与式の式辞といたします。
平成29年3月1日

滋賀県立膳所高等学校
校 長  川 上  昌 道